6 月 22 日(火)、この日は田原市立田原中学校にて、キャリア学習の一環として「キャリア 学習講演会」にJA愛知みなみ輪菊部会の渡会理史さんが講師としてお話をしました。対象は田原中学校の2年生の生徒220名です。
「日本一の花の産地から花業界を盛り上げる」と題し、渡会さん自身で作成したパワーポイントを使用して、自己紹介からスタートし、菊農家になった理由や、仕事をしてあらためて感じる「学生時代の勉強の大切さ」、渡会さんが独自に取り組む「新しい農業の魅力の発信」 などを話しました。生徒たちはメモをとりながら熱心に聞いています。
渡会さんは田原市堀切地区の菊農家に⻑男として生まれました。農家の後を継ぐことは、それ以外に考えたことがないくらいに自然なことで、渡会さんにとっては「当たり前のこと」 として育ったと話します。自分が経営を担うようになった30代前半の頃から、徐々に菊の栽培への情熱を持つようになったそうです。
渡会さんは5年ほど前から、菊や菊農家の魅力をもっと知ってもらうために「電照菊ナイ トツアー」を企画・開催しています。幻想的な夜の電照菊の温室見学は、“ここでしかない体験”として、日本全国から見学希望者が興味を持って訪れるようになりました。
また昨年開催した東京の成蹊大学・経済学部の学生とのコラボレーションによる、新しい農業経営の在り方として企画したイベント「温ランド イン タハラ」では、温室をテーマパークとして見立て、訪れた人に温室内をカフェとして楽しんでもらったりしました。
仕事に対する姿勢として、向き合う物事が「なぜこうなったか?どこが良かったのか? なぜ良かったのか?どこが悪かったのか?それはなぜか?」と、思考を深掘りしていくことの大切さ、人生の選択肢が広がる「勉強の大切さ」をメッセージとして熱く伝えます。
「農業には無限の可能性があります。」と力強く語る渡会さん。
コロナ禍で菊の需要が低迷する中、カラーリングマムの開発や Zoomでの菊の販売の可能 性を模索したりなど、少しでも全国の皆さんに菊を楽しんでもらいたいと、新しい取り組みをしています。
講演の最後には、生徒たちからいくつも質問を受け、丁寧に答えていました。
今回話を聞いてくれた中学生の皆さんにとって、渡会さんの講演が農業や菊への興味、また職業を選択するという意識が高まるきっかけになればと願います。