輪菊で「心」に込めた感謝のアート
JA愛知みなみ輪菊部会ではこの一年、田原市立若戸小学校6年生の「総合的な学習の時間」の中で、輪菊とカラーリングマムを通したふるさと学習のため、菊の提供を度々してきました。
そんな6年生も3月18日で卒業です。
卒後式を2日後に控えたこの日、6年生の児童たちはJA愛知みなみ輪菊部会が提供する輪菊を使って、卒業記念の菊のモニュメントを制作していました。
自分たちで染めたカラーリングマムと、白い輪菊を大きな土台に活けて表すのは「心」という文字。この「心」の菊アートで、学校と先生、在校生、そして保護者への感謝の心を表したいと、6年生みんなで考えたとのことです。
菊アートの発案は、若戸小学校でふるさと学習を担当する髙橋先生。
6年生全員一致団結、担任の大羽先生と一緒に何度も調整しながら、「心」の文字が白い輪菊で浮かび上がるように工夫します。
使用した輪菊は約200本。途中の出来栄えに
「心が綺麗!!」
と思わず歓声が上がります。
18日の卒業式には完成したモニュメントが会場で皆さんを迎えてくれました。
白い輪菊で浮き上がった「心」の文字
1年間の輪菊との関わりの中で感じる児童たちの成長について、担任の大羽先生にお話を伺いました。
「児童たちは、菊について何も知らないところからスタートしましたが、菊が田原市の特産であること、カラーリングマムをはじめ、その種類もたくさんあること、またそれらを育てる農家の存在を知りました。さらに、菊の農家が抱える後継者不足や消費の落ち込みなどの問題点も学び、その解決策を自分たちなりに色々と考え、まとめたことも大きな学びです。」
と話してくれました。
菊と地域との関わりを通して、産業にも児童たちの視野が広がっていること、私たちも嬉しく思います。輪菊が、児童と地域をつなぐ架け橋になってくれていますね。
4月からは赤羽根中学校の中学生。
「若戸での出会いと思い出を胸に、中学でも自分の個性を伸ばしてのびのび過ごして欲しいと思います。」と大羽先生。
窓の外には青い海と空、心優しい先生方と地域の人たち。皆さんが大人になって振り返った時に、ここで過ごした時間が宝物だったと、きっと噛みしめることと思います。
それ程に、若戸小学校は豊かな学びの場所だと感じます。
皆さん、ご卒業おめでとうございます!