JA愛知みなみ輪菊部会では今年から試みとして「染め輪菊(カラーリングマム)」を作り始めています。
今回は花き販売課の鈴木 拓 さんにご同行いただき、管内で唯一「染め輪菊」を作っている林正彦さんと奥様のさとみさんを訪ねました。
【染め輪菊について】
通常の輪菊は蕾の状態で収穫し出荷していますが、染め輪菊には圃場で花を満開に開かせた状態のものを使用します。切った茎から染料を吸水させることで白い花が様々な色に染まり、まるで宝石のように綺麗です。
1輪の花を、1色で染める場合もあれば、何色もの色に染める多色染めも出来ます。現在染料は22色あり、それぞれの色や染料を吸い上げる時間などによる濃淡の組み合わせで、バリエーションは無限大にあるとのことです。
一体どのようにして一本の菊をこんな風に多色に分けて染めることが出来るのでしょうか。
そこで、実際に多色染めをさせていただくことになりました。
挑戦するのは鈴木 拓さん。
先ず、一本の茎を染めたい割合に分けてカッターで切り込みを入れ、それぞれの色ごとの軸を作っていきます。そこへ、ビニール袋に入れた各色の染料に先ほど分けた軸が一本ずつ浸るようにセットします。
こうすることで、約1時間もすると花弁に色が入り、徐々に全体が染まってくるのです。
林さんご夫妻が染め輪菊をはじめたきっかけは、ご主人の正彦さんが昨年度まで部会の役員であり、その任期中に部会の勧めで作ってみたところ、染めた菊の綺麗さに魅了されたことからでした。
それまで、周囲には染め輪菊に取り組んでいる人はいなかったので、まるで理科の実験をするように、試行錯誤でここまでチャレンジしてきたそうです。
輪菊を染め、仕上げることは全て手作業で手間がかかりますが、1本1本がオンリーワンの結果となり、時には予想外の美しい色味が現れたりするとのこと。
さとみさんがこれまで染めた色味を写真にして丁寧にファイリングされていました。
林さんが染めた菊の様子をInstagramで発信するようになると、それを見た人から「買いたい!」という声も聞くようになり、JA愛知みなみとしても販売体制を整えるべく進めています。
「染め輪菊だけでなく、通常の輪菊をはじめ、生花を暮らしの中で愉しむことがより浸透してくれれば嬉しいです。」とご主人の正彦さん。
これまで「和」のイメージが強かった輪菊ですが、「和」でも「洋」でも様々な場面で、アレンジが広がりそうな染め輪菊です。
ご興味のある方はJA愛知みなみ花き部花き販売課までお問合せください。
染め輪菊を日々紹介するさとみさんのInstagramはこちらです。
JA愛知みなみ 花き部 花き販売課
TEL 0531-34-3334 FAX 0531-34-6333