子供たちと地域を結ぶ輪菊プロジェクト

 

JA愛知みなみ輪菊部会では、地域の小学校でおこなう体験型総合学習「ふるさと学習」の一環として、小学校に輪菊の苗を提供し、栽培してもらうことで子供たちが地域の特産の輪菊に親しむ心を育む「花育プロジェクト」に取り組んでいます。
 
この日、JA愛知みなみ 花き販売課の職員、輪菊部会役員が地元である田原市の若戸小学校の6年生の子供たちに輪菊の苗を届け、プランターへの植え付けまでのお手伝いを行いました。
 

 

 
若戸小学校側で音頭を取り、授業を導いてくれるのは高橋利紀先生。高橋先生は長年、「ふるさと学習」に並々ならぬ強い想いで取り組む地域の名物先生です。
 
前年度までの赴任先の泉小学校では、地域を学ぶプロジェクトとして特産の「大葉」を使った料理「大葉の塩焼きそば」を子供たちと一緒に開発し、地元のレストランなどでのメニューとなっているそうです。
 
担任の大羽先生率いる、若戸小学校6年生の子供たちは全員で9名。緑に囲まれ、雄大な太平洋をのぞむ校庭で、部会役員の越川さんから説明を受けた後、早速苗をプランターに植え付けていきます。

 

 
「ここ田原市は日本一の菊の産地です。みんなに地元の特産の輪菊のことを勉強してもらいたい、輪菊に親しんでもらいたいと思っています。どうか愛情を持って、元気な菊に育ててください。」と越川さん。
 

今日の授業では、高橋先生のアイディアにより、
・自分が植える菊の苗にオリジナルの名前を付けよう。
・苗を植えたプランターの置き場所は、校内の中で自分で考えて置いて育てよう。

という課題が出されました。
 
名前を付けることで、「自分だけの菊」という愛着が湧き、大事しようという気持ちが育ちそうです。また、プランターの置き場所を自分で考えることで、菊が育つ環境に必要な条件などを自分で考えようとするきっかけになります。
 

 
農業を営む家庭で育つ子供たちも多い地域ですが、聞けば普段は土を手で触ることもなかなかないとのこと。「気持ちいい!」と、土の感触を楽しんでいるようです。

 

JA愛知みなみ職員、部会役員も一緒に支柱の設置、植え付けのサポートをします。
 

 

高橋先生の背中には若戸小学校の校章。今年4月からこちらの小学校に赴任となった先生は、この校章が菊と波がデザインされたものだと知り、ますます「若戸小学校と菊」との縁を大切にしたいと感じたそうです。
 

 
この日植えた輪菊が開花するのは7月の終わりごろ。その頃にまた若戸小学校を訪れ、子供たちが植えた菊がどんな風に大きくなったかを見に来たいと思います。
 
こうした取り組みが子供たちにとって、自分たちの住む地元が日本一の輪菊の産地であることや、菊の美しさへの理解、また農業への興味に繋がっていくことを願います。